1月末に発表されたDeepSeekという製品があります。
チャットGPTと同じ対話型AIなのですが、今大きな話題になっています。
どのようなものなのかを調べてみました。
DeepSeekとは
中国の浙江省(せっこうしょう)杭州市(こうしゅうし)にあるDeepSeek社が作った対話型AI。
チャットGPT4相当の機能を無料で利用することができる。
利点
・開発・教育コストがチャットGPTの1/20である点。
チャットGPTの最新版(4o)が110億円ほどと概算されているのに対して、
deepSeekは8億円ほどといわれている。
・AI教育が効率的に行える、
技術的な工夫で教育に係るリソース(計算用のチップ)を大幅に減らしている。
従来は数万台のチップが必要だった学習が2000台ほどでできている。
これによってチップが少なくできるためメモリ大手のNvidiaの株価が大幅下落した。
・MITライセンスのオープンソースのため、商用利用、改変、再配布が好きに行える。
問題点
・開発コストについてはチャットGPT他AIのデータを不正利用した疑惑。
明確な証拠はないが、チャットGPTとよく似た出力もあり開発元のOpenAIが調査中。
・情報の正確性がチャットGPTに劣る。
チャットGPT4が開発されたのは2年前であり、
最新の4oと比較すると処理速度や解答が弱い。
・サーバが中国にあることの地理的問題
中国国内での企業や個人が集めたデータは必ず中国国内のサーバに保存する法律がある。
(サイバーセキュリティ法)
さらに企業は政府の要請があればデータ提供の義務が法律に定められている。
(国家情報法)
そのため、入力された全ての情報は中国政府でアクセス可能なデータとなる。
中国国内では常に情報統制が行われており、中国政府にとって都合の悪い情報は検閲される。
まとめ
低コストで使えるDeepSeekだが、地理的要因や訴訟リスクもあるため、
利用は慎重にしたほういい。
ただ、オープンソースのため問題点が解決されたサービスも生まれるのではないかと考えられ、
対話型AIの進化に貢献することは間違いないと思われる。
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