このたび、中区の根岸森林公園内に現存する「旧根岸競馬場一等馬見所」が、「横浜市認定歴史的建造物」に認定されました。

横浜市記者発表資料
横浜市では、歴史的建造物を保存活用し、横浜の個性と魅力を感じてもらえるまちづくりを展開してきました。特に価値が高い建造物については、「横浜市認定歴史的建造物」として認定しています。
このたび、中区の根岸森林公園内に現存する「旧根岸競馬場一等馬見所」が認定されました(本件で 104 件目)。
今後、「新たな横浜市地震防災戦略」の取組の一つに位置づけ、耐震化を推進すると共に、歴史的建造物ならではの魅力を活かし活用の検討を進めていくとのことです。
1 旧根岸競馬場一等馬見所とは
(1) 主な変遷
◆根岸競馬場
1866(慶応2)年:日本初の洋式競馬場として根岸競馬場が開設
◆根岸競馬場一等馬見所
1929(昭和4)年:関東大震災で崩壊した馬見所に代わり建設
(2) 建物概要
所在 | 中区根岸台 根岸森林公園内 ※建物敷地内は立ち入り禁止です。 |
建築年 | 昭和4(1929)年 |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
階数 | 地上7階建て |
規模 | 高さ:約 29m 幅 :約 61m 奥行:約 35m 延床面積:約 5,000 ㎡(現在) |
2 認定の理由(評価ポイント)
(1) 開港の地・横浜の近代の歴史を証明する高い価値
本建物は、国内で初めて恒久的施設で近代競馬が行われた「根岸競馬場」の観覧施設として設けられました。開港当時横浜に伝来した、様々な外国由来のスポーツ文化を象徴する施設となっています。
(2) 極めて高い建築史的価値
日本初の鉄骨鉄筋コンクリート造の競馬観覧施設であり、後の日本各地における同様の施設建設に繋がり、競馬場建築に多大な影響を及ぼしました。
国内に唯一現存している戦前の馬見所建築であり、極めて貴重です。
(3) 横浜の歴史的景観を形成する高い景観的価値
本建物は、高台に立地し、特徴ある外観を持つランドマークになっています。
また、一帯がかつて競馬場であったことを伝える、重要な建築物です。

「旧根岸競馬場一等馬見所」を「横浜市認定歴史的建造物」に認定し保存活用していきます

旧根岸競馬場一等馬見所
外観名称旧根岸競馬場一等馬見所(きゅうねぎしけいばじょういっとううまみしょ)所在地中区根岸台 根岸森林公園内構造・規模鉄骨鉄筋コンクリート造 地上7階建て建築年昭和4(1929)年設計・施工設計:J.H.モーガン施工:大倉土木株式会社(現大...
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