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制限事項と注意点 について

以下は、SPREAD Ver.3.0J に関する使用上の注意点と制限事項です。

◆ 使用上の注意点と制限事項

■セル型関連

◇西暦を2桁で表示する日付型セルにおいて、ポップアップカレンダーから日付を選択した後に再びカレンダーを表示すると、先の選択日が無視されてしまうことがあります。

これは、TwoDigitYearMaxプロパティの設定値(基準年)をもとにした、2桁であらわすことのできる有効な日付の上限/下限が正しく設定されていないために発生します。

◇整数型セル/実数型セルの上限値と下限値において、TypeIntegerMinプロパティにはTypeIntegerMaxプロパティよりも小さな値を、TypeFloatMinプロパティには、TypeFloatMaxプロパティよりも小さな値を設定してください。

◇コンボボックス型セルの項目を消去するActionプロパティの設定値「26-コンボボックスの項目消去」は、セルブロックに対して実行することはできません。

◇チェックボックス型セルにカスタムピクチャを設定する場合は、すべてのインデックス(TypeCheckPictureプロパティ)にピクチャを設定してください。

カスタムピクチャを1つでも設定すると、デフォルトのピクチャは使用されません。

◇文字型セルにおいて、TypeEditMultiLineプロパティを True に設定すると、Windows 95 ではセルの幅でワードラップされますが、Windows NT4.0ではスペースを入力していくとワードラップされません。

これは、OSの動作の違いによる動作制限です。

◇文字型セルにおいて入力モードがオフの状態でIMEによるかな入力を行うと、先頭文字が正しく入力されません。これはIMEが「かな」入力の場合に発生します。

例)

  1. MEの以下のプロパティを設定します。
    • [基本設定]タブ -[入力方式] -> 「かな」
    • [基本設定]タブ -[カナキーの自動制御]-> ON
  2. TypeEditCharSetプロパティを「6-すべての文字(FEP ON/OFF)」に設定します。
  3. セルへ移動し、入力モードがオフの状態でキー入力を行います。

◇コンボボックス型セルにおいて、リスト項目に2バイト文字列項目を含んでいる場合、2バイト文字の入力による項目選択は行われません。

◇時刻型セルにおいて、IMEから時刻を入力すると、時刻の区切り文字部分以降の入力文字列が切り捨てられます。

例)

  1. 書式が “mm:dd” の時刻型セルで、IMEを起動します。
  2. “1111”をキー入力します。
  3. [F8]キーを押して半角数字に変更し、確定します。
  4. セルには、”11:__” と表示されます。

◇Actionプロパティの「22-クリップボードへコピー」および「24-クリップボードからの貼り付け」を実行しても、セルの属性はコピー&貼り付けされません。Actionプロパティのこれらの設定値は、セルのテキストデータのみを対象とします。

セルの属性のコピーや貼り付けには、Actionプロパティの「19-セルブロックのコピー」を使用してください。

■仮想モード関連

◇仮想モードとデータバウンドを併用する場合、仮想モードの仕様で行番号が正しく表示されない場合があります。

これは、コントロールが行数を判定するために使用する VirtualMaxRowsプロパティの値がデフォルトの -1 になっているためです。
 データ(レコード)の読み込みが完了した時点で、VirtualMaxRowsプロパティを適切な行数に設定してください。

◇VirtualMaxRowsプロパティに-1を設定していると、行の総数が不定の為、スクロールバーの動作が安定しません。

データ(レコード)の読み込みが完了した時点で、VirtualMaxRowsプロパティを適切な行数に設定してください。

◇仮想モードで行の総数を設定する場合は、MaxRowsプロパティの代わりに、VirtualMaxRowsプロパティを使用します。しかし、仮想モード時においてもMaxRowsプロパティによってバッファ領域が確保されるため、必要以上にリソースを消費しています。
 仮想モード時には、MaxRowsに小さな値を設定してください。

■オペレーションモード関連

◇OperationModeプロパティを「2-行モード」に設定すると、コマンドボタン型セルやコンボボックス型セルのドロップダウンボタンは表示さません。

入力モードが ON に切り替わった瞬間に表示され、OFFになると再び非表示になります。

◇OperationModeプロパティの変更を、実行時に動的に行うと、以下の様な問題が発生する可能性があります。OperationModeプロパティの動的な変更は避けてください。

  • セル選択位置の乱れ
  • 不正なレコードフィールドの更新
  • キャレットの消滅
  • 描画の乱れ

■データ連結関連

◇DAutoSaveプロパティを False に設定してるときに行列の削除や修正を繰り返して、終了時にActionプロパティを「15-データの保存」に設定しても保存されない場合があります。

行の更新や削除を繰り返すことで、読み込まれているレコードのブックマークが乱れてしまうためです。レコードデータに対して削除・追加・更新などを行ったら、データコントロールをリフレッシュ(Refreshメソッド)して、レコードセットを再定義してください。

■イベント関連

◇EditMode、TopLeftChangeイベント内でフォームをモーダル表示すると、スクロールバーの上下矢印ボタンを押したときに、ボタンがクリック状態のままになってしまいます。

Visual Basic のモーダルフォームや MsgBoxステートメントは、イベント処理を一時停止状態にしてしまうため、SPREADが内部で処理しているイベント制御に支障をきたします。

EditModeやTopLeftChangeイベントでは、モーダルウィンドウの表示を避けてください。

◇LeaveCell、LeaveRowの各イベント内でアクティブセルの変更(Actionプロパティを「0-アクティブセル」に設定)やフォーカスの移動(フォームの表示)、及び SendKeysステートメントなどを使用すると、表示が異常になる事があります。

◇LeaveCell、LeaveRowの各イベント内で以下のステートメントを実行し、マウスまたは矢印キーでセル移動すると、コントロールが固まってしまいます。

fpSpread1.Enabled = False
fpSpread1.Enabled = True

LeaveCellやLeaveRowイベントでは、コントロールの有効・無効の切り替えを避けてください。

◇DrawItemイベントで、モーダルウィンドウを表示(フォームのモーダル表示やMsgBoxステートメントを実行)すると、オーナー描画セルが正しく描画されません。

DrawItemイベントでは、モーダルウィンドウの表示を避けてください。

■表示関連

◇行ヘッダ、列ヘッダを非表示にした場合、最左列の左辺、および最上行の上辺の罫線は表示されません。

◇EditModePermanentプロパティを Trueに設定し、ColsFrozenプロパティの値よりもスプレッドシートの表示する列を少なく調整します。そのとき、[Enter]

キーにてカーソルを移動させると、隠れたセルの左端(Col = 0) の表示が消えてしまいます。また、この状況でキャレットが固定列上にある場合にスクロールすると、キャレットが消えてしまいます。

固定行列を設定した場合は、かならず固定行列より多くの行列を表示するように、コントロールのサイズを調整してください。

◇スプレッドシートに対して何らかのプロパティ設定を行ったあとで、UnitTypeプロパティを変更すると、行列のセルの幅や高さが乱れます。

UnitTypeプロパティの設定は、必ず、すべての設定の前に行ってください。

■プレビュー&印刷関連

◇セル型がコマンドボタン型、ピクチャ型、チェックボックス型(未チェック)、コンボボックス(未選択)の場合、SPREADはこれらのセルがデータを保持していないとみなします。

このとき、PrintUseDataMaxプロパティを Trueに設定して印刷&プレビューを実行してもセルは出力されません。

◇コンボボックス型セルのドロップダウンボタンは、印刷&プレビューされません。

◇以下の条件が重なる場合、複数ページの印刷プレビューができません。

  • データ連結時
  • fpSpreadPreview(またはvaSpreadPreview)コントロールとfpSpread(またはvaSpread)コントロールを同じフォーム上に配置している
  • Form_Loadイベント内でfpSpreadPreview(またはvaSpreadPreview)コントロールのhWndSpreadプロパティを設定する

Form_Loadイベント発生時には、まだデータの連結が完了していないことが原因です。hWndSpreadプロパティの設定を Activateイベントで行うか、データの連結が完了した時点で行うようにしてください(データ連結するフォームとは別のフォームでの表示など)。

■数式関連

◇TRUNCATE関数において、セル参照の積(A#B#)を第一引数に渡すと、実数値の計算が正しく行われない場合があります。これは、Windows のランタイムライブラリの浮動小数計算のエラーに起因する問題です。

例)セルC1の Formulaプロパティを “truncate(A1B1, 0)” とした場合

セル A1 = 8.70
セル B1 = 370.00
セル C1 = 3218.00 <- 正しくは 3219.00

■その他

◇AllowDragDropプロパティを Trueに設定してセルをドラッグ&ドロップする場合には、RestrictColsやRestrictRowsプロパティによる入力制限が無効になります。

◇Actionプロパティを「2-セルブロックの選択」に設定してただ一つのセルを選択すると(Col、Col2に同じ列番号を、Row、Row2に同じ行番号を設定)、IsBlockSelectedプロパティは Falseを返します。

また、このとき MultiSelCountは0を返します。

◆ 最新情報について

弊社ホームページ(http://www.boc.co.jp/)は、最新情報を提供するために日々更新しています。今後のアップデートでの対応状況や、SPREADに関する最新の制限事項、バグレポート、FAQ などをホームページでご確認ください。

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                                                  FAX 022-373-1625
  • Microsoft、Windows、Visual Basic は米国 Microsoft Corporation の米国 およびその他の国における登録商標です。
  • SPREAD は米国 FarPoint Technologies, Inc. の商標です。

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